富士社会教育センター
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公益財団法人富士社会教育センター(ふじしゃかいきょうくセンター)は、静岡県御殿場市に所在する公益財団法人で、旧民社・同盟系の社会教育団体。略称は「公益財団富士」。英文名は「Fuji Social Education Center」[1]。1969年8月に民主社会主義者の理論と実践の教育を目的として設立された[2]。富士政治大学校を運営していることで知られる。
概要[編集]
1969年に民社党第2代委員長の西村栄一が同盟系組合員の活動家を養成するために富士社会教育センターを創立した[3][4]。1967年11月に静岡県御殿場市に富士政治大学校の校舎が完成し、1968年5月1日に星加要総主事を中心に富士政治大学校施設利用を開始した[5]。1969年4月22日に文部省社会教育局(現・総合教育政策局)より財団法人の設立許可を受け、7月29日に設立登記を完了した[1][6]。1969年10月に第一期の研修会を開催した。1971年6月に日本労働者教育協会と合併した。2006年10月に財団法人エネルギー問題調査会の研究事業を引き継ぎ、エネルギー問題研究会を設置した。2011年11月1日に公益財団法人に移行した[6]。
- 名称:公益財団法人富士社会教育センター
- 本部所在地:静岡県御殿場市神場646番地
- 法人番号:9080105005011
- 会員数:維持会員 109団体(2022年時点)[1]
- 目的:「わが国の政治、社会、経済、環境、エネルギーなどの意識の向上及び勤労者の地位向上を図るため、広く国民の社会教育を行い、もって福祉の向上とわが国の発展と文化の向上に寄与することを目的とする。自然環境の保護や環境学習活動、スポーツ団体・文化団体の交流を通して、青少年の豊かな人間性の涵養を目的とする。」(「定款」より)[7]
- 事業:「(1) 教育活動を通じて、勤労者の福祉の向上や国民生活の安定向上に寄与すると同時に、政治・環境・エネルギーの意識の向上を図ることを目的とした「合宿研修教育の企画・実施、講師派遣、通信教育、出版、研修、調査」等の事業を実施する。(2) 自然環境保護・環境学習活動・青少年のスポーツ団体や文化団体の交流等の事業を実施する。」[7]
- センターが加盟している団体:核兵器廃絶・平和建設国民会議、民主労働教育会議、アジア連帯委員会
- 友誼団体:民社党(1994年解党)、民社協会
事業[編集]
公益事業[編集]
- 研究活動:エネルギー問題研究会。2022年12月現在の研究委員は田久保忠衛(研究委員長・杏林大学名誉教授)、坂田幸治(電力総連会長)、十市勉(日本エネルギー経済研究所客員研究員)、古庄幸一(元海上幕僚長)[8]。
- 主催研修:ユニオンリーダースクール基本コース、専門コース、コミュニケーション・デザインフォーラム、富士政治大学校、時局研究会。会員制講演会の時局研究会では高橋史朗や田中英道など保守系文化人がたびたび講師を務めている[9]。
- 企画研修
- 通信教育:労働組合の基礎を学ぶ「労働組合入門コース」、組合役員対象の「労働組合の知識コース」「労働組合の実務コース」「総合コース」「労働法コース」の5コースを開講。
- 中央教育センター:1999年より大人向けの生涯学習教室「富士コミュニティーカレッジ」、2002年より子供向け自然体験プログラム「富士山わくわく自然塾」を実施[10]。
収益事業[編集]
- メディア:労働組合の職場活動や選挙活動などに関する書籍の発行。
- 受託制作:労働組合の年史や教材などの受託制作、個人の自費出版。
- 調査事業:労働組合の組合員意識調査などの受託調査。
- ユニオンソリューション:情報システムの開発、IT教材の作成など[11]。
- 施設利用:団体向け宿泊施設。学生向けスポーツ合宿、宿泊研修・講習会、キャンプなどを想定している。個人や少人数の宿泊も対応[12]。
出典:「令和4年度事業報告(PDF)」ほか富士社会教育センター公式サイト(2023年10月3日閲覧)。
役員[編集]
歴代理事長[編集]
- 竹本孫一(1969〜1975年)
- 松下正寿(1975〜1986年12月死去)
- 高橋正則(1987〜1995年)
- 宇佐美忠信(1995[13]〜2009/2010年[14])
- 大松明則(2009/2010年〜2014年4月死去)
- 落合清四(2014年6月〜2021年12月)[15]
- 逢見直人(2021年12月〜)[16]
2015年時点の役員[編集]
理事長:落合清四
専務理事:中村勝雄
理事:逢見直人、工藤智司、瀬沼克彰、高池勝彦、田久保忠衛、谷藤悦史、柘植幸録、南雲弘行、眞鍋貞樹、山本多喜司
評議員:青木清、有野正治、梅澤昇平、加藤秀治郎、川上恕、岸本薫、近藤宣之、佐瀬昌盛、高倉明
事務所[編集]
- 本部(静岡県御殿場市)
- 中央教育センター(静岡県御殿場市)
- 北海道・東北事務所(仙台市青葉区) - 1982年東北本校・東北事務所開設[6]。
- 東京事務所(東京都千代田区) - 1971年開設[6]。
- 東海事務所(名古屋市中区) - 1997年東海事務所・東海本校開設[6]。
- 関西事務所(大阪市東淀川区) - 1978年開設[6]。
- 九州事務所(福岡市中央区) - 1980年開設[6]。
- 西部本校(岡山市北区) - 1976年開設[6]。
出典[編集]
- ↑ a b c 公益財団法人 富士社会教育センター 社会教育団体振興協議会
- ↑ 米田重三「民主労働教育会議の発足にあたって――広範な教育通じ豊かな人間性の建設をめざす」『同盟』第238号、1978年5月
- ↑ 曽戸正明「富士政治大学校にみる洗脳教育(PDF)」『まなぶ』1982年11月号・通巻276号
- ↑ 創立の精神 公益財団法人富士社会教育センター
- ↑ 中央党学校「発展、定着する御殿場教育――民社党中央党学校のあゆみ」『革新』第123号、1980年10月
- ↑ a b c d e f g h 沿革 公益財団法人富士社会教育センター
- ↑ a b 当財団概要 公益財団法人富士社会教育センター
- ↑ エネルギー問題研究会 公益財団法人富士社会教育センター
- ↑ 時局研究会 開催記録 公益財団法人富士社会教育センター
- ↑ イベント主催 公益財団法人富士社会教育センター
- ↑ 出版・調査・ソリューション事業 公益財団法人富士社会教育センター
- ↑ 団体向け宿泊施設 公益財団法人富士社会教育センター
- ↑ 青木久『光と影 第4部』富士社会教育センター、2000年
- ↑ 連帯の30年(PDF)アジア連帯委員会
- ↑ 日本内外の動きとUAゼンセン・連合の歩み(PDF)UAゼンセン
- ↑ 理事長交代のご連絡(PDF)公益財団法人富士社会教育センター、2021年12月
- ↑ 公益財団法人 富士社会教育センター 役員 平成二七年六月一日現在 公益財団法人富士社会教育センター
関連項目[編集]
- 関嘉彦(富士社会教育センター理事)
- 早矢仕不二夫(富士社会教育センター顧問)
- 丸尾直美(富士社会教育センター理事)
- 阿部翰靖(富士社会教育センター評議員)
- 寺井融(富士社会教育センター政治専科・労働専科客員研究員)
- 富士選書・富士双書・富士新書
- パラダイムシリーズ
- 民主社会主義研究会議