京成3300形電車

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京成3300形電車
Keisei chiba line 3300.jpg
3300形2次車モハ3349(2009年1月)
基本情報
運用者京成電鉄
製造所東急車輛製造日本車輌製造汽車製造
製造年1968年 - 1972年
製造数54両
引退2015年
主要諸元
編成4両編成
軌間1,435 mm
電気方式直流1,500V (架空電車線方式
最高運転速度110 km/h
設計最高速度110 km/h
起動加速度3.5 km/h/s
減速度(常用)4.0 km/h/s
減速度(非常)4.5 km/h/s
台車空気ばね台車FS-361A形・KS-121A形
コイルばね台車FS-329D形・KS-131形
主電動機MB-3097-C2形・MB-3097-C3形・TDK-816-A1形・TDK-816-A01直流直巻電動機
主電動機出力100 kW × 4
駆動方式WN継手式平行カルダンTDカルダン駆動
歯車比97:16 (6.06)
編成出力1,200 kW (3M1T)
制御方式抵抗制御
制御装置電動カム軸式
制動装置発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ
保安装置C-ATS

京成3300形電車(けいせい3300がたでんしゃ)は、1968年(昭和43年)から2015年(平成27年)まで在籍していた京成電鉄通勤形電車

3000系赤電シリーズの最終形式で晩期は多くのファンから注目を浴びた。

概要[編集]

3300形は他の3000系赤電シリーズの最終形式で、東京都交通局都営浅草線京浜急行電鉄への乗り入れ対応車両。

2006年(平成18年)3月末に京成で運用離脱した3300形1次車3308編成の3305 - 3308と3316編成の3313 - 3316は北総鉄道リースすることになった。リースにより形式変更し7250形第2編成目の7261 - 7264(旧3305 - 3308)・7265 - 7268(旧3313 - 3316)と改番。リース当時は3200形6M車と3300形1次車は大差ないため7250形と称していたが、トップナンバーが廃車になったことから後に7260形と称するようになった。7260形は8両編成1本のみ在籍し、他の北総車とは10年以上車齢古い車両であったことから人気を呼んだ。2010年7月の成田スカイアクセス線開業後も健全で、160km/h対応 2代目AE形が疾走する中 細々と活躍し、引退は種車の京成3300形が引退した直後の2015年3月だった。種車の京成3000系赤電で最後まで残った車両で記念すべき車種でもあった。種車は1968年(昭和43年)11月に日本車輌にて新造した車両でリース時の車齢は37年、引退時の車齢は46年だった。 

2003年1月末より8両はVVVF車の3700形3808編成を北総7300形7800番台として長期リース。片割れ8両は経年車のリースとし2003年12月に3200形6M車を7250形最初期車としてリースした。この7250形最初期車より車齢や更新履歴の若い空気バネ台車車が3300形に余剰が生じたことから7250形最初期車と代替する形で7260形としてリースした。

性能も種車から変わらず7261 - 7264は住友製台車・WNカルダン・三菱製MB-3097-C2主電動機、7265 - 7268は汽車会社製台車・TDカルダン・東洋製TDK-816-A1主電動機。リース開始時より千葉ニュータウン鉄道所有車含む北総鉄道管理車で唯一の非回生車・抵抗制御車として在籍した。7264・7265はC-ATS非搭載だったため先頭に出ることはなかった。リース期間中に運転台機能を停止させた。京成時代 3308編成+3316編成で8両編成を組んだ実績もあり大ベテラン車ではあったが、7000形以降の北総車と比較すると性能は劣った。

2000年7月以降、北総車は8両編成のみになり全車京急に乗り入れることから7260形も都営地下鉄浅草線を経て京急線羽田空港まで乗り入れた。2007年3月に東京メトロ東西線用5000系が引退してからは全国の地下鉄路線を走る車両にて7260形は最古参となった。

7260形より10年から20年車齢の若い北総オリジナル形式の7000形も2007年3月に引退。以後、7260形以外の北総車最古参は千葉ニュータウン鉄道所有9000形となり、こちらは1983年(昭和58年)11月製造開始。実に15年も車齢が開いた。

2008年4月以降、本家京成3300形も4両編成のみになり金町線以外は限られた運用で使用した。よって、定期運用で都営地下鉄浅草線 乗り入れも消滅。7260形は京成3300形と共に最後の3000系赤電となった。7260形は唯一の都営地下鉄浅草線や京急に乗り入れる 3000系赤電 でもあった。

8両編成1本しかなく運用しない日もあった。しかし、引退直前まで北総線内朝夕の急行運用や、乗り入れ先の京急線内で快特で使用しファンからはかなり注目された。

京成3313〜3316を種車とした7265〜7268は、1990年4月〜1995年1月の間 クロスシート試作車として注目され、2010年代前半は空港アクセス線となった北総線で唯一の抵抗制御車として使用する等、幸運な編成であった。クロスシート試作車時代は種車時代の京成3300形で唯一都営地下鉄浅草線に乗り入れない編成でもあり2008年以降は立場が逆転した。

リース期間中は2007年4月と2011年3月に定期検査出場(全般検査もしくは重要部検査)し、経年車のリース車としては9年と最長だった。

2015年(平成27年)3月22日、古巣の京成本線と北総線内でラストラン運用を行い引退。これにて57年の歴史をもった3000系赤電は全廃になった。

その直後に京成から3700形3748編成を7300形7800番代の7818編成と改番した上リースした。