タヌキ

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タヌキ
分類
食肉目
亜目イヌ型亜目
下目イヌ下目
イヌ科
亜科イヌ亜科
キツネ族
キツネ族
タヌキ属
名称
和名タヌキ (狸)
英名Raccoon dog
保全状況


タヌキとは、哺乳類・食肉目・イヌ科・タヌキ属の内、現存種の生物である。

概要[編集]

タヌキの化石は約100万年前に出土している。日本で初めて出土したのが昭和八年の栃木県で『アカミタヌキ』と名付けられた。

新石器時代に貝塚よりタヌキの骨が出るようになり、日本人の食料になっていた事が分かる。しかし、農耕文化の発展は米食に合う肉が選ばれるようになり、タヌキの肉は選ばれなくなった。

現在、タヌキが狩られているのは毛皮を利用するためである。特に毛筆に重用される。

生態[編集]

交尾期と繁殖期は春から初夏にかけてやってくる。妊娠は二か月を要する。出産はだいたい4匹から6匹の子を産む。生後三週間で食べ物を食べ始め。生後二か月で離乳する。産まれてから十か月で成獣となる。成獣となった後は親離れをして独立し、新たな伴侶を探す。

種類[編集]

タヌキは、ニホンタヌキとタイリクタヌキの2種類おり、両種ともいつくかの亜種に分かれる。タヌキは2015年まで1種に纏められていたが、日本産のタヌキは形状的にも遺伝子的にも別種扱いするのが適正とする研究成果が発表され、エゾタヌキはホンドタヌキに含まれていたが、この研究で別亜種とされた[1]

余談[編集]

タヌキの金玉八畳敷きと俗に言われるが、これはタヌキの毛皮を使うと金箔がよく伸びる事から転じて言われるようになった。

江戸時代では東海道の戸塚の「戸塚の大きん玉」という物乞いが有名であった。しかも三代も続いたという。四斗俵並みの大きさだったと伝えられている。それらが合わさってタヌキの物だと語られるようになったと思われる。

銘菓[編集]

分副茶釜にちなんだ「茶釜煎餅」「巻せんべい」が館林の青竜山茂林寺にある。どちらも瓦せんべいである。
徳島駅には「金長饅頭」と「六右衛門饅頭」が売られている。阿波の狸合戦をモチーフにしたもので両軍の総大将の名前を冠している。琴平駅には「どんどん狸」が売られている。金長饅頭は黒あんを使い、六右衛門饅頭は柚子入りのカステラまんじゅう、どんどん狸は白あんでぽんぽこと同じ。
東京には「ぽんぽこ」という狸の形をした白あんのお菓子がある。これは先代社長がテレビの童話劇を見て、狸のお菓子を作りたくなって作ったそうだ。CMソングがあり、作詞・北村得夫で、歌は天地総子である。

駄菓子[編集]

「たぬき煎餅」という、夜店などで売られる駄菓子がある。通常は焼く前のものが売られる。これをフライパンなどで延しながら焼くと、重曹が含まれているため大きく膨らむ。

麺類[編集]

蕎麦または饂飩(かけ)に「天かす」「揚げ玉」などをかけたもの。
関西では「きつねうどん(けつねうろん)」に対して蕎麦をいうこともあるとか。天麩羅そば・うどんに対して「種抜き」から「たぬき」とされたという説もある。種物の場合は天かすが出て、ときに自然発火して火災の原因となるため、「天かすは客がかけ放題」という店もある。「もり」と白飯を頼んで天かすをかけて麺つゆをかけると「悪魔のおにぎり」になるという話もある。

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 宮沢光顕 『狸の話』、1978年7月10日